『詩の電車』が走ります!
京都市左京区の出町柳駅から、鞍馬への路線を運営する
叡山電鉄株式会社(以下、叡山電車)。
この度、叡山電車と熊谷充紘(ignition gallery)+
oblaat(オブラート)により、『詩の電車』というプロジェクトを始めます。
■about
『詩の電車』は、叡山電車を「乗ることができる詩」にするプロジェクトです。
叡山電車に乗ることで、車内のいたるところに偏在する「詩」を体感することができ、
移動する時間が“詩的”で特別なものに変わります。
vol.1は詩人・谷川俊太郎と刺繍作家・有本ゆみこのコラボレーション。
さまざまなアーティストとコラボレートし、詩の表現・展示方法にこだわることで、
詩と乗客とのインタラクティブな関係を作ります。
より開かれた詩の楽しみかたを提案するため、
期間中にはライブイベントや、オリジナルグッズの販売もいたします。
叡山電車でしか味わえない洛北の京都の風情を、より詩的に彩る『詩の電車』。
ぜひご乗車ください。
■『詩の電車』vol.1
谷川俊太郎(詩人)×有本ゆみこ(刺繍作家)「七等星」
■期間
2012年9月29日(土)〜10月28日(日)
*叡山電車の通常運行ダイヤでご乗車いただけます。
*ダイヤは、車両検査などの関係上、当日にならないと確定しません。
*当日のダイヤは確定次第、叡山電車@eizandenshaがツイッターで呟きます。
*また当日9時〜17時は叡山電車の運輸課075-781-5121へお電話でお問い合わせ頂けます。
■「七等星」に寄せて 谷川俊太郎
見えないのは遠いから
見えないのは小さいから
闇に紛れているから?
でももしかしてあなた
眼をつむっていませんか
見えないものを
夢で見るつもりで
夜のからだには
どんなかすかな光も
見逃さない
朝のこころが
ひそんでいるのに
■「七等星」について 有本ゆみこ
「普段夜空に瞬く星は一番明るい、一等星から六等星まで、
それ以上は光が弱くて目に見えません。
でも、みえないけれど、そこに星はあるのだと思います。きっと、もっと。
星だけじゃなくって、日々のあわただしい生活の中で感じる違和感とか、小さな本音、
みえないけれどあるような、そんな《七等星》な想いがとても大切な、ほんとうのこと だったりします。
谷川俊太郎さんはそんなささいな出来事から生まれた小さな魂を
ひとつひとつのうつくしい言葉の中に宿らせていると、
刺繍をしながら感じました。」
■about
刺繍作家・有本ゆみこが、谷川俊太郎さんの書き下ろしの詩と、「七等星」をキーワードにセレクトした谷川俊太郎さんの詩を、一針一針刺繍し、叡山電車に飾り付けます。
■オープニングツアー
2012年9月29日(土)集合:18時/出発:18時30分頃/解散:20時30分頃
「宇宙の入口、金星(鞍馬天狗に会いたい)ツアー」
ツアー料金:1500円(出町柳〜鞍馬の往復乗車賃込み) 乗車駅:出町柳駅
内容:銀河鉄道となった叡山電車。詩の力でワームホールより天狗に会いに行きます。
・有本ゆみこ率いるノイズバンド「
アラスカン」刺繍ライブ
・「詩の電車」のために制作したCD「星の組曲」(朗読 谷川俊太郎+音楽 谷川賢作) の車内放送。
・谷川俊太郎の短編映像作品を上映
ツアー定員:先着50名
■関連ツアー
2012年10月21日(日)集合:17時/出発:17時30分頃/解散:19時頃
「星のまたたき、詩(うた)のささやき、流星ツアー」
ツアー料金:2300円(出町柳〜八瀬の往復乗車賃込み) 乗車駅:出町柳駅
※詩と洋菓子作家nowheremanによるお菓子付き
内容:
・谷川俊太郎(詩人)×有本ゆみこ(刺繍作家)「七等星」の電車内の作品観覧
・polar M feat.柳本奈都子(rimacona)による車内ライブ
(谷川俊太郎さんの書き下ろしの詩を歌にします。)
・洋菓子作家nowheremanによる数種類のお菓子の中から、好きなお菓子を選んでお持ち帰り頂けます。
ツアー定員:先着50名
お申し込み:ignition.gallery@gmail.com
件名を参加したいツアー名「宇宙の入口、金星(鞍馬天狗に会いたい)ツアー」「星のまたたき、詩(うた)のささやき、流星ツアー」として、
お名前・ご連絡先・ご予約人数を明記の上、
メールをお送りください。
■共催・企画・制作
叡山電鉄株式会社
熊谷充紘(ignition gallery)
oblaat (オブラート)
※「oblaat」は詩人・谷川俊太郎らが参加する詩のデザインレーベルです。
■写真
大滝央子
■協力
うめのたかし、鷹取愛、nightcrusing(http://nightcrusing.jp/)
※oblaatについて
詩人・谷川俊太郎らが参加する、メディア自体を詩的な操作対象にしたデザインレーベル。
本の世界に閉じ込められていた詩の仕事を、プロダクト、空間、情報技術の場で展開します。単純に、詩を本以外の場所で鑑賞させることを指向するのではなく、言葉を用いて(あるいは用いないで)物質や空間を詩的な存在に書き換えていくようなデザインを指向します。oblaatの活動は、詩の持つイメージ喚起力をデザインの領域に応用するだけでなく、本の外での「詩的なもの」との出会いが、未来の詩の読者と書き手を新たに生み出すことにつながればよいと考えています。
ホームページ
http://www.oblaat.jp/
※谷川俊太郎について
職業:詩人
1952年、詩集『二十億光年の孤独』でデビュー。
1962年『月火水木金土日のうた』で第4回日本レコード大賞作詞賞、
1975年『マザー・グースのうた』で日本翻訳文化賞、
1982年『日々の地図』で第34回 読売文学賞、
1993年『世間知ラズ』で第1回 萩原朔太郎賞、ほか受賞・著書多数。
詩の他に作詞、絵本、翻訳、映画脚本など幅広いジャンルで活動。
また中国など様々な国で作品が翻訳され世界的な評価も高く得ている。
※有本ゆみこについて
1986年奈良県生まれ。美大を卒業後、2009年より活動開始。
writtenafterwards 、keisuke kandaなどのファッションブランドとのコラボレーションという形で、刺繍を方法論とするアート作品を作り始める。
2010年6月、初個展「ハムから見たエベレスト」を皮切りに、
「感じる服・考える服」keisuke kanda展示スペース、シブカル祭美術部、会田誠「美術であろうとなかろうと」などに参加。2012年2月「あまい おんな」展を開く。
かたわらマンガも描き、初めての作品集『puddle』を自費出版した。
ホームページ
http://sina1986.com/
※polar Mについて
ギターサウンドを中心に展開されるサウンドスケープ。
繊細ながらも強い情感を持って鳴らされるそのサウンドは、
深く静かに、時に反復し、時にいびつにその形を変えていく。
ソロやユニットでのライブの他、ダンスとの共演、ショートムービーや映像作品への楽曲提供等々、
その活動は多岐に渡る。
2010年、rimacona初のオリジナルフルアルバム『黄昏とピアノ』にギターで参加。
2011年にはファーストアルバム『Northern Birds』をNKR(Nomadic Kids Republic)より、
またセカンドアルバム『The Night Comes Down』をshrine.jpよりリリース。
今年9月に大阪のシネ・ヌーヴォにて公開されたサイレントムービー『月世界旅行』では、
初日にpolar Mによる生演奏付き上映がおこなわれ、好評を博した。
www.muranakamasumi.com/
※柳本奈都子(rimacona) について
京都を拠点に国内外で活動するrimaconaのボーカル。
ソロではPawn 『Tone Sketch』(PROGRESSIVE FOrM)、polar M 『The Night Comes Down』
(shrine.jp)等にボーカルで参加している。
また、写真をベースに刺繍、切り絵、イラストなど様々な方法を用いた作品を制作している。
http://www.rimacona-lab.com/